リードの話。
ここ数日なんだか蒸し暑いっていうか、春の陽気を通り越して既にジメジメした季節の足音が聞こえてきてる感じですね。
クラ吹きにとってはすんごくイヤな時期。抜いても抜いてもピッチは高いしタンポはベタベタ。普段よりリードがヘタるのが数段早く、ほっとくとカビ生えたりしてすぐ使えなくなるので要注意なわけです。
さて、ふだんの練習中にリード選ぶ時間なんてないので必然的に自宅で、しかも夜中とかにのんびりやってます。近所迷惑?そんなの気にしちゃダメ。
リードの選び方って人それぞれですが、自分はまず開封した段階で箱に開封日を、各リードの裏側には1〜10まで番号を書き込んでからふるいにかけます。
先端が波打ってたり明らかに左右非対称なカタチしてるようなのもありますが、とりあえず実際に吹いてみる。たいていこういうのはダメなんですがごく稀に良いものもあるので。
選ぶ基準としてはまず第一に吹きやすいもの、つまり楽に発音できてなおかつ適度な抵抗があるものですね。音質とかは最初はあんまり気にしません。だって箱から出してすぐのリードでいい音するワケがないし。
そんな感じでひととおり全部吹いてみて使えそうなものは無印、ちょっと吹きにくいけど…っていうのには×印を。ダメなやつはこの時点で容赦なく捨てる。
吹いた後は入念に水気を切ったのちガラス板の上で先端に向かって布で強く擦っておきます(マッサージと呼ぶ)。これは繊維内の空洞を潰して水気を含みにくくするため。こうすることでスタミナのある、しかもキレイにまとまった音のするリードになっていくようです。
終わったら元の箱へ入れて湿気の少ない涼しいところへ。夏場のジメジメした時期は冷蔵庫の中へ(笑)。
数日空けてからまた同じようにして選ぶ。徐々に吹いてる時間を長くしていく。これを3〜4回繰り返すとだいたい絞れてきます。いい箱なら無印が3枚、×印が5枚の計8枚とか残ってますがハズレの箱は×印3枚のみで後は全部ダメとか。
同時に、だんだんリードが育ってきます。指で弾いて「パチッ」って音がするのはまだまだ。「キンッ」って音がするようになってきたらだんだん吹く時間を増やしていっても大丈夫。無印のものはそろそろ楽器ケースに入れて普段の練習に使います。開封してからここまでだいたい2〜3週間ぐらい。
気をつけてるのは、とにかく無理に選ばないって事ですかねー。吹きにくいと思ったものは容赦なく捨てていく。そりゃあお金出して買ったものですから捨てるのはちょっと抵抗あるかもですが、自分に合わないリードで吹いてたっていい音出ないし、楽しくもないので。相手は植物だし、そういうモノって割り切ってます。
その代わり残ったものは出来る限り大事に使う。何枚かローテーションさせるなりして決して酷使しすぎず、ヘタりを感じたら休ませる。引っかけて割るとかカビ生やすとか論外。楽器置いて休憩するときは必ずキャップをしておきます。
ただし、そもそも消耗品であるというのを忘れずに、明らかに寿命だと思ったらおとなしく退役させ、丁寧に供養してます。